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【人違いバラバラ殺人事件】犯人の一方的な愛情が生んだ悲惨な事件とは?

人違いバラバラ殺人事件の概要 バラバラ殺人事件

今回お話しするのは

犯人の一方的な愛情が生んだ悲劇

人違いバラバラ殺人事件

です。

相手を好きであっても、相手が自分を好きとは限りません。

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人違いバラバラ殺人事件の概要

人違いバラバラ殺人事件の概要

人違いバラバラ殺人事件は1954年に埼玉県で、実際に発生したバラバラ殺人事件のこと。

犯人の一方的な愛情による犯行ですが、被害者はその相手とは全くの別人だったという最悪な事件です。


また、裁判当初は「無期懲役」判決が出ていました。

しかし、法廷である事件を起こしたことにより、逆転死刑判決となった珍しい事件でもあります。

人違いバラバラ殺人事件: 加害者「古屋栄雄」と被害者の関係

人違いバラバラ殺人事件: 加害者「古屋栄雄」と被害者の関係

まず、事件には3人関係しています。

  1.  犯人:当時29歳の古屋栄雄(以下A)
  2.  被害者: Bさん(当時22歳)
  3.  犠牲者: Cさん(当時19歳)

Bさんは古屋からストーカーをされていた女性。

Cさんは古屋の勘違いによって殺害されてしまった女性です。

AとBさんは犯人の故郷である山梨県のダンスホールにて知り合った。

Bさんはかなり優しい女性であり、その優しさを「自分への愛情」と勘違いしてしまった故に起きた事件です。

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人違いバラバラ殺人事件: 事件の流れ

人違いバラバラ殺人事件: 事件の流れ

この事件を順を追ってみていきましょう。

  •  犯人の勘違い
  •  被害者の避難ストーカー
  •  事件発生
  •  遺体損壊
  •  事件発覚と逮捕

この順番で見ていきます。

犯人の勘違い

人違いバラバラ殺人事件: 犯人の勘違い

犯人のAはBさんと結婚をしたいと、彼女の両親に結婚の許可を貰いに行ってました。

ただし、Aは

  •  窃盗犯としての前科持ち
  •  少年院にいた
  •  無職
  •  軽薄な性格

という人間であったことがバレたので、両親からの結婚はやんわりと断られました。

その時の言葉は

「定職がなければ認めるわけにはいかない」

ただ、Aは

定職につければ結婚を許してもらえる!!

と都合よく解釈し、上京して働き始めました。

しかし、性格故長続きもしませんでした。

被害者の避難とストーカー

人違いバラバラ殺人事件: 被害者の避難とストーカー

上京してから1年後、再び結婚の許しを両親に行きましたが断られました。

また、両親はBさんの身を案じ、埼玉県の姉の元に避難させました。

BさんはAと鉢合わせないよう、静岡県に職業や住所を転々として逃走しました。


だが、Aは「Bは自分のことが好きだ!!」と勝手に断定し、埼玉県の姉の元に訪ね探し始めました。

姉はAに対して映画館の仕事を斡旋し、そこで真面目に働けばBの居場所を教えると約束。

Aはその仕事が割と好きになり、住み込みで真面目に働いていました。
ただ、暇さえあれば埼玉県内を探し歩くストーカーとなり果てました。

事件発生

人違いバラバラ殺人事件: 事件発生

映画館で働き始めて1年近くたった時です。

Aは「Bは誰かと結婚しているのか?Bさん探しの旅に出る」と苛立ちから、映画館を飛び立ちました。

旅経ってから4日たった時、埼玉県入間郡高階村(今の川越市の一部)にて事件が起きました。

青年団の行事からの帰宅途中であったCさんを、暗がり故にBさんと勘違い。

こんなところに嫁に来ていたのか!ふざけるな!お前を呪ってる!!覚悟しろ!

と、畑の中に引きずり込み、後ろから手ぬぐいで絞殺しました。

遺体損壊

人違いバラバラ殺人事件: 遺体損壊

Aは苛立ちのあまり、Cさんを殺害した後屈辱を与える為か凶行をとりました。

持っていたナイフで乳房や陰部を切り取り、さらに歩けないように足を切り落としました。

さらに、

肉片や手足を逃げながら畑や肥溜めに一晩かけてばら撒く

という常軌を逸した行動を取り、逃亡しました。

逮捕と供述

人違いバラバラ殺人事件: 逮捕と供述

翌日、新聞でAは自分が殺した女性は人違いであったと気が付きました。

事件から73日たった後、Aは警察に逮捕されました。

また、この時精神鑑定に以下の様に答えています。

―― 両足をどうして切ったのか。

「死んでも動けないように・・・・・・典子のやつが・・・・・・約束を破ったやつが動けないように」

―― ひざから切るつもりはなかったのか。

「どこからでもいいと思った」

―― どのくらい時間がかかった。

「分かんないな」

―― 血はつかなかったか。

「分かんないな」

―― どこから先に切ったか。

「分かんないな。そういうこと」

―― 腰から切り出したのだろう。どうしてか。

「分かんないな。何だか分かんない」

―― 関節をはずすまで時間がかかったか。

「そんなこと、分かんないな」

―― 足はつけ根にそって切ったのか。

「ええ。そうです」

―― お尻の肉はどうやって切った。

「どちらも、うつ伏せにして切った」

―― 両腕はどうしてとらなかったのか。

「両足をとってから、いやになった」

―― 足の肉はなぜ削ったのか。

「カマスに入らないから。逃げないように」

―― 時間がかかったろう。

(ニヤニヤして答えない)

―― 足を切ったのはどうしてか。

「歩いちゃ困るからですよ」

―― 犯行後はどうした。

「神社の庭に肉をまいて、それからお宮の中に寝ましたよ。朝起きたらなんだかガヤガヤ騒いでましたよ。そして巡査か誰か入ってきたが、気がつかなかった。犬も来たんですよ。でも、吠えないんですよ。あれは、馬鹿ですよ」

http://www.maroon.dti.ne.jp/knight999/hitotigai.htm



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人違いバラバラ殺人事件: 事件の裁判と最終判決

人違いバラバラ殺人事件: 事件の裁判と最終判決

この事件は裁判でまさかの死刑判決が出るという事件でした。

しかも、Aがある行動を裁判の最中にとったことによる逆転死刑判決でした。

  1.  無期懲役判決
  2.  逆転死刑判決
  3.  獄中生活と死刑執行

この順番で見ていきましょう。

1: 無期懲役

人違いバラバラ殺人事件1: 無期懲役

裁判が始まり、一審の浦和裁判所はAに対して「無期懲役」を言い渡しました。

ただ検察と犯人のAはお互いに主張しました。

  •  検察: 罪が軽すぎる。死刑を求刑する
  •  犯人: 私は彼女を愛していた。愛しているゆえの事件だ。「無期」でも重過ぎる。罪を軽くすべきだ。

と何を言っているんだ?と言いたくなりますが、Aは控訴しました。

2: まさかの逆転死刑判決

人違いバラバラ殺人事件2: まさかの逆転死刑判決

そこで、二審では「Bさん」を検察は証人として喚問しました。

ただ、そこで事件が起きました。

Bさんは「Aとは無関係です。勝手に恋人に思っているだけです。関係ない」と断言しました。

すると、A大激怒、事前に被告人席に隠し持っていた竹べら(房内のハエ叩きの柄を追って作成)でBさんを刺し殺そうとしました。

Bさんは胸を刺されましたが、幸い全治二週間の怪我で済みました。

この事件を受けて裁判の流れが変わったのか、一審の「無期懲役」は取り消され「死刑判決」になりました。

その後の上告も却下され、最終判決は死刑で確定しました。

3: 獄中生活と死刑執行まで

人違いバラバラ殺人事件3: 獄中生活と死刑執行まで

獄中で死刑執行までの獄中生活を送っていたAは絵を描き続けました。

その絵は「その時々の心情」を描いたもので、地獄絵図から山水花鳥など百数十点に及びます。

また、同じ囚人や看守にも「自分がBさんをどれだけ愛していたか。Bはどれだけ素晴らしい人間であったか」を話し続けました。

どれだけ愛されていないくても、自分は愛しているということを主張し続けました。

そして、1959年5月27日に死刑が執行されて事件は幕を閉じました。

~古屋栄雄の最後の言葉~

ふみえー!

もう一度会いたいよ・・・

定かではないですが、こう述べたそうです。

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まとめ: 人違いバラバラ殺人事件はこんな事件

まとめ: 人違いバラバラ殺人事件はこんな事件

一方的な愛憎がここまでの悲惨な事件を生んだのは珍しいことです。

犯人の一方的な自意識で被害になった19歳の方を考えると、当然許されることではありません。

ただ、自分たちは大丈夫と思っても、同じようにストーカーに知らず知らずなってしまう可能性もあるので注意はしていきましょう。

という訳で今回のまとめ

  1.  人違いバラバラ殺人事件は1953年に埼玉県で発生したバラバラ殺人事件
  2.  被害者は全くの無関係の女性
  3.  犯人は1人の女性をストーカーしていた
  4.  犯人は女性を一方的に愛していた
  5.  犯人は怒りから女性をバラバラに
  6.  逮捕後も反省はせず
  7.  裁判では当初無期懲役
  8.  証言に立ったストーカー被害者を襲う
  9.  逆転死刑判決になり死刑執行
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