今回お話しするのは
未成年犯罪
堺市通り魔事件
です。
堺市では同じく未解決事件で「堺市母子殺傷事件」が発生しています。
堺市通り魔事件とは?
堺市通り魔事件は1998年1月8日に大阪府堺市で発生した無差別殺傷事件。
犯人が事件当時未成年であるということもあったが、一部の雑誌が実名で報道したことでも有名。
- 2名が重軽傷
- 1名が死亡
という結果になってしまった事件。
堺市通り魔事件: シンナー中毒の犯人
犯人は元々かなりシンナー中毒者であり、家で暴れることもあり、事件前年も家で暴れて警察に保護されています。
事件の1週間前には犬にシンナーをかけたり、車をパンクさせたりするなど騒動を起こしたりもしています。
事件前日も深夜に吸っており、「中学校時代に年下の人間からのいじめを思い出して腹が立った」とも答えています。
堺市通り魔事件: 事件の流れ
犯人は当時19歳の未成年。
シンナーを吸っていたこともあって、心神喪状態であったといいます。
中毒状態であり、幻覚かつ錯乱状態に陥り、自宅から文化包丁を持ち出して外に走った。
男は上半身を裸になった状態で、登下校中の当時15歳の女子高生の背中をその持ち出した包丁で4回刺した。
女子高生はなんとか逃げ出したが、犯人は追いかけ100m先の路上の幼稚園の送迎バスを待ったいた家族に襲い掛かりました。
そこで送迎バスを待っていたのは「5歳の女児」と「母親」。
男は二人に襲い掛かり、逃げる時に躓いて転倒した女児に馬乗りになって背中を刺し殺害。
母は娘を守るために覆い被さって背中を刺され重傷になってしまいました。
警察が現場に到達した時、近くの空き地にいた加害者を緊急逮捕して事件は一旦の終わりを迎えた。
堺市通り魔事件: 裁判とその判決
事件の裁判が始まった時、被疑者の弁護士は
「彼はシンナーによる幻覚状態であったとして、当時心神喪失。更生の余地ある。」
と無罪を主張していました。
ですが、大阪地方裁判所堺支部は
「犯行当時、シンナーにより精神状態の心神耗弱であった。到底許される行為ではない。」
と判断して、懲役18年を言い渡しました。
元々は無期懲役を求められていたので、罪は軽くなっています。
当然、少年と弁護士は心神喪失であったことを主張して控訴・上告。
いずれも棄却されて、少年は懲役18年が確定して事件は幕を閉じた。
堺市通り魔事件: 少年の実名報道問題
犯人は事件当時未成年ということもあり、報道は少年保護法により匿名報道であった。
ただ、雑誌の週刊新潮は
- 実名
- 中学時代の顔写真
- 生い立ちから犯行に至る経緯
- 家族関係
などをノンフィクション作家の高山文彦氏が掲載。
当然少年と弁護団は「少年法61条に抵触している。彼の名誉を著しく毀損している」と大阪地方検察庁に訴えました。
この裁判は高山側は
- 一審では敗訴
- 二審で違法性はないと勝訴
と、「記事に違法性はなく、少年の権利侵害には当たらない」と逆転勝訴しています。
まとめ: 堺市通り魔事件はこんな事件
一応犯人は1998年で懲役18年なので、2016年ぐらいには出所しているはずです。
今現在は40代ですが、更生して普通に生きているのか?それとも・・・・。
という訳で今回のまとめ
- 堺市通り魔事件は1998年に大阪府堺市で発生した通り魔事件
- 犯人はシンナーを吸っており、錯乱状態であった
- 家の包丁で、女子高生の背中を4回刺した
- 5歳の女児とその母親が襲われた
- 女児は死亡、母親も刺されて重体
- 裁判でシンナーを吸っており、18年の懲役
- 週刊新潮が実名報道(訴えられたが違法性はないとして逆転勝訴)